10/15/2010

ジオデシック多軸体の形成方法

早速、ジオデシック多軸体の形成に取り組んでみたいと思います。
多軸体そのものは、すでにお話したようにその範囲は ある程度広がりがあります。
その中でも今回取り扱う多軸体は、初めて切り出すにしては難易度が高いのではないかと思います。
しかし、それは設計についてであり、ここではその形成のしくみを順を追って述べることにしましょう。

多軸体の最小単位は、ダヴィンチ・グリットやオリバー・バベレルが示したように三本の軸が相互に重なって接続する三角形の格子です。
この最小単位をモジュールといいますが、これを連続してつなげていくと大きな面を形成することになります。この面は曲面を描き最終的には包まれた空間をつくります。
しかし、その最後のつながりが法則に従うように規則的になるかというと、そうではありません。
そのためには、あらかじめそうなるようなしくみを見つけなければなりません。
そうすることで、構造として確固とした要素を確保でき、その可能性を追求できるのです。

図1
球に対応する多軸体
通常初歩的には、そのしくみはプラトン立体の派生形態で分析できます。その場合アルキメデス立体の相対関係にある立体が取り上げられます。
図2と図3の二つの立体です。
多軸体の軸はその二つの立体の稜に準じる形で成り立っているように思われます。
多軸体はこの二つの立体の間を行き来する存在です。
残念ながら私たちの思考は、ユークリッド的な視覚が発達しすぎており、非ユークリット的に見ることは困難です。立体の稜線はあくまで仮定の存在です。多軸体の軸も仮定ではあるのですが、もう一つの空間を垣間見る存在でもあります。
図2
稜線の交わる頂点は点ではなく多軸体の様に交差する空間であるとも仮定できるのです。そうすることで新たな、視覚が芽生えてきます。
この空間を広げていくことで、逆に巨大なグリット空間が狭まっていきます。

図3
この様は、たぶんアニメーションで展開でき、どこかのサイトで見つけることができるでしょう。

問題は、多軸体が包み込む空間として成り立つ原理です。
そのためには、上記のような古典的な立体からでは解明できません。
ゾーン多面体という立体を核模型に据えるところから始めなければなりません。

図4

図4はゾーン多面体ですが、その中でも一般的ではありません。球に内接する体です。

そのためこの体を核模型とする多軸体は球に内接することになります。
これがジオデシック多軸体です。

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