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2/14/2011

ドームパーゴラ(Domed Pergola)Ⅲの完成

あれから1週間が経ち、その間豊橋も大雪。久々に暖かくなり、晴れ。
パーゴラの脚にベンチを取り付けに行った。
 とおり行く人は足早に過ぎ去っていく。風が吹き体感温度が低い。
駅前大通でさえシャッターを閉めているお店がちらほら。今日は日曜日なのになぜかひっそりしている。
すでに消費文化としての都市の役割は終わっている。色々なイベントや盛り上がり策も一時的なドリンク剤だったようだ。消費が郊外に移行した後、資本主義が崩壊し、目的の見えない抜け殻のような都心が残っている。

 こんなところでアートをやる意味は何だろうか・・・
地球が今何を求めているか、人々は今後の急激な変化にどう対応していくのだろうか。

見上げると、パーゴラの頂上部は五角形の星型に組まれている。
上空には黄昏時になれば金星が現われる。Venusは美の女神であり、金星を示しており、その象徴は古代より五芒星となっている。

2/07/2011

Domed PergolaⅢ-組立construct

いよいよ組立の段階に来た。

今回の設置場所は豊橋駅南口にある小広場
この設置はアートイベントとなる。
この場でとよはしアートユニット(市民団体)主催のアート展がなわれるが、このパーゴラはその展示作品として参加した。
期間は2月5日~2月24日までの約3週間。

当日作業開始は1時半から。
今回もある程度の困難を予想している。一箇所でも躓けば作業は明日に持ち越されてしまう。
一人でいかに効率よく行うことができるか。ひとつの挑戦であり、実験でもある。
 先ず、長尺コンパスで敷地面にマーキング。支柱が置かれる位置にテープで印をつける。


支柱の一対を組立、あらかじめ用意しておいた「固定具」で直立を保つ。支柱との固定は自在クランプで簡易に締め付けておく。

 二組立ち上げたらその組をつなげる支持材を組んでも良い。今回「固定具」は念のため三つ組用意しておいたが、二組でいけそうである。もし2人作業の場合なら、一組は必要だろう。3人作業ならば、この「固定具」は必要ない。
支柱の対それぞれを互いにつなげていく為の支持材を組む。この作業は唯一難儀をしてしまった。支柱のてっぺんの支持材とかみ合ってロックするので組みにくい。
このてっぺんの支持材は後から組付けるべきだった。

次にドーム上部の菱形2辺にあたる支持材2本をつなげる。入の字の順序で組む。
当初心配していたこの組み付けは難なく行なうことができた。
材が軽量であり、ネジの強固な締め付けで材の一本立ちが可能だったからである。
そうでなければ材の接合部を仮結束で固定して、反対の端部を何らかの方法で持上げておかなければならない。
一応そのための策は用意しておいたが、今回はそれをまったく必要としなかった。

上部の組み付けは高所作業であり若干のひずみにより作業が困難を極めるかと思っていたが、面白いようにすんなり組みつけができ、気が付いたら写真に収めるのを忘れていた。
だから後は最後に出来上がった写真しかない。
高さは3.5mほどでちょうどよい高さになった。
終わったのは6時ごろで中間に30分ほど休憩を入れたので、前工程作業約4時間の作業であった。

暖かく、風もない一日であったが、日が落ちると急激に冷え込む。明日に持ち越さずに良かった。

今回の作業を通して、ドームパーゴラとしての商品化は充分可能であることが分かった。それは施工の他、キット化やマニュアルとしての商品化も含めてのことだ。
その根拠として、以下の点が挙げられる。

  • 前回の丸棒と違って、容易に材料を安価に入手することができる。
  • 加工もホームセンターで購入できる一般的なDIYの道具や工作機械でできる。
  • 前回の丸棒の骨組みと異なり、比較的容易に、かつ短時間で組立ができる。
あと、多少の難点としては、ノコギリの手作業で正確に仕口(接続口)の切込みを行なうくらいだ。
ここは、ジグソウなど使っても歯がぶれてしまうので上達するしかない。

今回、アート作品として野外に出すのには充分な大きさとなった。
早速サイトでも販売することにしよう。

今日あらゆる分野にアートが浸透していっている。その所以は、独立個人の人たちが増え、創造性が湧き上がっているからだろう。それと同時に既成概念が崩れてカテゴリーの崩壊が始まっている。
本来アートは生きていることそのもの。あらゆる分野とつながっている。以前は宗教・建築・土着の祭りや行事に組み込まれてアートとは言わなかった時代がある。だが、分離された時代を通してアートとは何ぞやに人類は目覚めた。さりとて、その歴史は高々2百年そこそこ。これからが新たなアートによる時代が始まろうとしている。精神世界で言うところのアクエリアス・統合の時代へといやおうなく進化していくことだろう。


2/03/2011

Domed PergolaⅢ-加工作業(冶具による穴あけ)

最後の作業は孔を穿つ。
一気に穴あけするため、材をクランプで固定して、ドリルで10mm穴を次々と空ける。
できれば固定ドリルに一本ごとに穴をあけていったほうが確実に垂直の穴を通すことができる。
そうでなければ、下の写真で示すように角度調整のできる道具を利用すべきだ。
それでも多少のブレが生じ、裏側の穴の位置はセンターからはずれているものがあった。通し穴は材に対して垂直に。
角度調整のできる道具で垂直にドリルを降ろすことができる。

6mmの木工ドリルで13cmの深さまで入れる。
通し穴に対する支持材の接合部には下穴を空けておく。
これは通してはならない。12.5mmのコーチスクリューの先35mmが下穴に入る。
おおよそ40mmほどの下穴を空けておく。M10サイズのネジ溝内径は7mmだが、6mmの木工ドリルで穴を空けておくのがちょうど良い。そのほうが硬く締まる。
あらかじめ作っておいたジグ(上の写真)、それを通して穴をあけることで正確な挿入角度が決まる。そのジグは、通し穴の材の接合箇所を短くしたものである。
ぶれてはならないのでジグの接合部はあらかじめ溝を入れて、容易に位置決めができるようにしておきたい。

この材は支柱
穴を空ける前に、相手方の接面の中央に穴が来ているか確認をすること。ここではやり直しが効かない。

1/31/2011

Domed PergolaⅢ-Gridを組む

五角形のグリットに続いて、三角形、それから平行四辺形のグリットも念のため組みたててみる。
ジョイントの接合部は、すんなり噛み合う。だが実際現場で組み立てる際は片方をうまく固定しておかないと締め付けに難儀をするだろう。場合によっては高さの調整できる支持棒を用意しておいたほうが断然良いだろう。

三角形を形成するグリット



平行四辺形を形成するグリット

1/26/2011

Domed PergolaⅢ-加工作業(冶具による)

作業開始にあたってはジグの使用は欠かせない。
材の各要所への墨付けは軽量の長尺棒が好ましい。ここではアルミのLフレーム材を使う。端部にはストッパーをつけておくと墨付けがずれにくい。
墨付け用のジグ
 材の端部の角度出しもジグで墨付けをしておく。
端部の切断用ジグ
通常の丸のこでは角度が45度までなので、今回の様に鋭角22度の場合は固定金具をはずして自己調整する。
丸のこで切断
材の組接ぎ、接合部の仕口をつくるための切り込みもジグを用いるほうが断然効率が良い。アルミの薄いシートを切って材にあわせて折り曲げ、輪郭をなぞって墨付けをする。

仕口切込み用のジグ
 この切り込みは慎重に行なわなければならない。できればバンドソーがあれば確実だが、またそれようにジグをつくらねばならず、手間もかかるので手で切ることにする。材をワークベンチの万力に挟んで、切込み線を垂直に正して前後を確認しながら切る。
万力で挟みノコギリで仕口を切り出す。

1/25/2011

Domed PergolaⅢ-作図作業


幾何解析が済み、加工図面作成に至る。
その際、ここでは通常の設計図は利用価値が低くなる。そのため平面図のみ仕上げる、あとは部材加工図に進む。
要するに直行3座標示軸に沿って形態が成り立っているのでなく、六つの座標軸から成り立っている。そのため従来のやり方は通用しない。
平面図・設置施工図
ここではその一つを平面図で、しかも設置レベルでのみ示し、後は部分の詳細でまとめるやり方を取っている。必要最小限の作図作業であり、後の部材加工詳細に移行するやり方はジオデシックドームとパターンは似ている。
部材(支持材)加工図

部材(支柱材)加工図・組立図
組立図は寸だしの確認さえ取れれば、描くほどのことではない。実際の現場では指示図面のイラストか手順書があれば良いだろう。
しかし個人的には何も描かないで模型を参考にして組み立てる予定だ。




1/24/2011

Domed PergolaⅢ-Jointの試作

五角錐側の接続箇所(Joint)を試作するため、以前作ったJointの試作を確認する。
再確認したところ、その接続面が微妙にずれている。ぴったりと合致しないのだ。気にはなっていたが加工のあいまいさのせいにしていた。
しかし、どうやら重大なミスをしていることに気付いた。
この微妙な曖昧さのままイケイケで行くと組立の終盤でまったく立ち往生してしまう。

以前描いた幾何解析図面を確認してみると、ある角度がまったく読み取れていないことに気付いた。
最初の段階で急いで読み取ろうとしたため、図面が乱雑になり直感に頼ってしまったのだろう。
最初から読み取りはていねいに段階を踏むべきだった。
直感は包括的対象に対してある程度いけそうな場合のみ用いるべきで、それ以降が確実な道ならば再度振り返りながら歩むべきだ。
作業しながら記録は常に執り、明日の自分が第三者となってもよいように努めておくべきだ。
それでも個々の作業の記録は、時間的に大雑把にしかとどめておけない。
Joint箇所の切込みを示す幾何解析図

五角錐側のGritを形作るJointの試作

1/22/2011

Domed PergolaⅢ-幾何解析作業

この間、幾何解析作業を行なっていた。
解析に模型はかかせない。数値とビジョンだけでは立体を読み取れない。
必要とする模型は、核となる多面体・その外郭を形成する充填型の多軸体である。
必要ならば部分模型もつくる。

充填型の多軸体とは、初めて使う呼び名だが、以前は角柱状多軸体といっていた。
この新たな呼び名の方がよりふさわしいのではないかと思っている。なお、この多軸体についての詳しい内容は以下のサイトページを参照していただきたい。
http://www.hiroshi-murata.com/home/geometry/geometrical-traceformation/polyaxes

すでにパーゴラの模型は以前制作済みなので、設計の方はかなり楽になるだろう。
解析図面、多軸体模型、接続部分模型、パーゴラ模型、その中に核模型が隠れて見える。

1/13/2011

ドームパーゴラ(Domed Pergola)Ⅲの組立手順

組立のプロセスを再検討する。
第一段階は直立する支柱とそれに接続する軸材
通常2人いれば可能だが、それでも直立する軸材の組を保持するには支えとなる道具や材が必要となるだろう。
容易で安価なものを考えておかねばならない。できれば端材や骨組み材そのものを用いることができればよいが。


組立の第二段階は上部のドーム部分。
この箇所は何の支えもないので、一方が締め付けている間、相方のもう一方が材の端を保持しなければならない。長時間の支えはかなりきついので、ここでも何らかの支持材が必要となってくる。長尺の笠木材で何らかの対策を講じておかねばならない。

さりとて、組立に3人いれば支える道具などを用意することもないだろう。

1/12/2011

ドームパーゴラ(Domed Pergola)Ⅲのプラン


新たなパーゴラの基本的な骨組み構成は変わっていない。
だが、以前より強度をより高めるため、二次的な再構成を試みた。
これによって開放部がさらに広がり、ドーム内へ誘導の自由度が増した。
上部より見る
側面より見る
さてこれから、その設計に取り掛かっていこう。

1/05/2011

ドームパーゴラⅢ(Domed Pergola)のジョイント


2003年に開発したコネクタ
パーゴラ程度なら、金属製のコネクタを必要とするほど強度は必要ない。
そこで今回、構造材に継ぎ手を施し、ジョイントすることを考える。

幾何解析を行ない角度や寸法を割り出す。すでに基本解析に基づいて最終的な部分解析は立体を細分化して導いていく。既成の空間概念によって錯覚に囚われてやすく、解析を間違えやすい。

解析図面

数回の解析実験を経て解を導く、2011年
ようやく正しい解に基づいて切込み箇所の設計を行なう。

ピタリとかみ合う接合部、2011年
取り外した接合部、2011年
接合部下方からコーチスクリューによって強力に締め付ける。これで何とかいけそうだ。
次回、旧タイプの模型に手を加えて構造をさらに強化しようと考えている。

1/04/2011

多軸体(Polyaxes)によるドームパーゴラⅡ

昨年秋制作したドームパーゴラⅡはジオデシック多軸体(Polyaxes)であった。それには丸棒の軸を用いることでコネクタなしで骨組みを接続する方法を実現した。何よりも設計は困難であったがそれなりの成果を収めた。
当面の結果は愛知県民の森で展示を行なっている。詳細は以下のサイトを参照にしていただきたい。
http://kitemin.jp/?page_id=1989
http://u-treehouse.blogspot.com/2010/10/blog-post_29.html

その制作を通して分かったことをここで書き留めておこう。
このタイプはパーゴラでも使えるが、むしろ中空状の家に向いている。比較的グリットが詰んでいるためである。先ずは球形にしてツリーハウスの骨組みに応用してみるのも良いだろう。
二番目は、まだまだパーゴラとしてはコストがかかる点が上げられる。

そのため、むしろパーゴラ向きのプロトタイプの開発をさかのぼってみようと思い立った。
すでに8年前に制作したパーゴラⅠのリメイク版を行なってみようと思っているのである。
ドームパーゴラの模型を使って組立を検討する、2003年

Cチャンネル鋼で作られたコネクタ、2003年
そのパーゴラは骨組みに特注のコネクタを用いたため、それだけ高価になってしまった。一度つくったきりでお蔵入りになっていた。
その骨組みは菱形30面体、別名ケプラーの30面体、ゾーン幾何学で言うところのゾーン30面体(以下Zohn30という)を核模型として成り立っている。
そのためこの手の基本形は設計が容易で設計変更や形態の変容も容易だ。加えてゾーンシステムの性質である垂直軸が使えるので他の構造物との兼ね合いも容易となる。
組立風景、北側より、2003年

完成風景、南側より、2003年



ただ、コネクタの問題だけを何とかしたかった。新たな素材で安価にコネクタを作るビジョンは浮かばない。
なるべく構成材料を少なくすべきだ。材に切り込みを入れて継ぎ手にすることを今年になってから探り始めた。