1/12/2016

The Da Vinci Dome の試作



昨年は板金パネルによるルーフィングの試作を行い、それにともなって公開展示・講演もおこなった。

振り返ってみると、キットとしての商品化に至るにはまだまだ難点がいろいろあった。


思えば、2010年に骨組みを発表して以来、何とかデータプログラムとノウハウをファイル化して共有できるようにしきた。
ネット販売は日本語のみだが、外国のあちこちからアクセスがあり、翻訳されてないのでタダで送ってあげるが、それでも作り上げてしまうファンがいるのはうれしい。
今年こそは期待にも答えて、最後の試作にしたいところだ
過去自然素材にこだわり萱・板材を試してきた。だが重量に問題があり、最も軽い複合パネルにも挑戦してきた。
このあたりでわかってきたことは、暴風雨に耐えられる外装とルーフィングの施工方法に重点を置いて開発することだった。
それと平行して最大の課題であり条件を満たすことがあった。組み立ててそれでがっちりと固定する一般的なDIYのドームとは違い、分解して再度組み立てることができるという再組み立てシステムの確立が最重要課題であった。
さらに熟練工を要しない、DIY程度の技術でできてしまうノウハウと仕組みである。
さらに、その材料にも選択の条件があった。
日本のような恵まれた地域だけでなく、ほとんどトタン屋根の家が立ち並ぶバラックに住む人たちでもノウハウさえあれば何とか作れるような工夫、世界のいかなる地域であっても比較的容易に調達できる材料の選択である。
こういった条件さえなければ数ある工法や人工的な合成素材で容易にできてしまう。
もっとも厄介な防水処理もネトネトのシーリング材でも詰め込んでおけば可決できる。
だが私はこのドームに関してはそのような安直なやり方はそもそも当初から想定していなかった。2010年のいつだったか私は突然このようなものを必要とする出来事が近いうちに起こることを感じて、それを楽しみながらやってみようと決意していたからだ。

さて、今回の試作は練りに錬った。これで最後の試作になるだろう。
たぶん今年は試作だけで終わってしまうだろう。年の瀬暮までに終わらせてそのノウハウとデータをまとめてファイルにし、プログラム商品として春までにできればいいなと考えている。
そして再来年までにはキット制作・販売まで漕ぎ着ければさらにいいなと思う。
分解して組み立て長期的な滞在に適し、直径4~5mならば軽トラに載せて移動・搬送でき、どこでも移住型・遊民ライフ。それは贅沢な楽しみだが、別の目的では新しい文明に進んでいくサバイバル生活の始まりといってもいい。

=======今後の課題=======
  • 暴風雨に耐えられる外装とルーフィングの施工方法
  • 分解して再度組み立てることができるという再組み立てシステムの確立
  • さらに熟練工を要しない、DIY程度の技術でできてしまうノウハウと仕組みである。
  • 世界のいかなる地域であっても比較的容易に調達できる材料の選択
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