9/13/2009

中世から近代へかけての神聖幾何学の展開

 中世以降、その多面体は神聖幾何学として発展し、天文・建築・芸術の分野に深く取り入れられてきた。その原理を用いて惑星の運行に関する法則を導き、建築ではゴシック様式の大聖堂が設計される。そしてドーム建築の頂点にサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂が建設される。
この材料を積み上げることで構造を形成する、「第一の構造様式」は、19世紀に主流の座を去る。
 産業革命以降、鉄の大量生産に合わせ、新たな構造の潮流が現れる。材料を繋ぎ合わせることで構造を形成する、「第二の構造様式」である。 ユーグリット幾何の中心に位置する多面体幾何は、この新たな時代に向け、その研究が再開され始める。その結果、多様な形態の建築に影響を与えた。しかしそれはまだ全面的な展開を見せるには至らなかった。 20世紀の半ば、プラトン立体の解明は球面幾何学と結びつき、フラードームで知られているジオデシック理論が生み出された

これは第二の構造様式で最もエネルギー効率を高めた形態である。
その発展の中で現れたテンセグリティーという形態は、次なる構造様式に至る入り口であった。
 同時期、多面体幾何学の頂点にゾーン幾何学が君臨し始める。正多面体を成す基軸を分解することで解明された形態である。後に、この幾何学はユークリッド幾何の臨界点を示すと同時に、第三の構造様式にシステムを与える核となっていく。

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