テンセグリティーの細い圧縮材と張力材からなる形態をおもいきって変化させてみましょう。
そうすることで別の側面が見えてきます。
これは、非ユークリッド幾何への入り口だと思います。
この幾何学は、現時点で、その名のとおり非日常的空間と、思っていただいてかまいません。
しかしこの空間意識は、ユークリッド幾何のそれより、より自然に近い解釈だといえます。
その点は別の機会にお話しましょう。
変容のもっとも典型的な例から示していきましょう。
前々回扱ったテンセグティーのモデルです。
単純な方から行きます。
プラトン立体の正4面体が変化する中間に位置するテンセグリティー。
そしてその下の図は、その圧縮材をかなり太くしていった形態です。
張力材はまったく無視します。ここでは空間のイメージを優先しましょう。
次は、正6面体と正8面体とが互いにかたちを入れ代わる中間に位置するテンセグリティー、
そしてその圧縮材を太くしていった例です。
これも若干位置がずれていますが、同調するところを見つけるのは平行する3本の圧縮材です。
やはり、同じ位置で写っている写真を用意すべきでした。
しかし、何とか同調している様子が把握できればと思います。
最後は、正12と正20面体の双対関係の中間に位置するパターンです。
これも同調を判断するポイントがあり、平行に位置する5本の圧縮材を見定めます。
以上、基本を示してきましたが、その中でポイントとなる点がありました。
それは平行に位置する圧縮材です。
それぞれ本数が異なり上から2本、3本、5本となっています。
お気付きの方もいるかと思いますが、他の構成材も同様に平行の構成に組み込まれています。
これが変容のちょうど中間に位置する目印となります。
次回、この変容をより具体的に見ていきましょう。
一連の変容を示した文献があり、参考になるかと思います。
この研究は、すでに前世紀の末に始められたので、私の情報では比較的新し方です。
この一連の変容によってプラトン立体の本来の形態が見えてくることになります。
それによってユークリット幾何の限界が目に見えるかたちで認識されるものと察します。
ひいては、それが皆さんにとって、空間の非日常的な認識へと至る入り口になればと願っています。
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