10/11/2009

フォルメン線描と水引


 フォルメン線描なりフォルメン画を立体で表わすことは、イメージ画でも実際にも容易にできる。実際、ひも状の材料を組む手芸の本も数多くある。その種類はアジアのパターンが実に豊富に載せられている。組み紐もその一部であるし、日本の水引はハットする美しさがある。
右に載せた写真は水引で、のし袋とは違うものに取り付けられていたものだ。色合いも美しいので手元に残しておいたほどだ。このフォルム(かたち)のパターンは、ほとんどケルト文様になっている。古来から引き継がれたパターンかどうかは分からない。
 ここで、このようなものを立体にするとは、そのフォルムの流れ自体を立体化すると言ったほうが良いだろう。水引によってできるフォルム(かたち)の帯は一本の線が複数平行に並列することで成り立っている。
 このあたり、直感的に分かるだろうか、本質的に、面の成り立ちと同調することが。
ユークリッド幾何学における面は、線を平行移動することで形成する概念である。
その観点からすれば、この水引は立体の範疇には入らない。だが、このフォルムの帯をユークリッドの平面と見なすならば、交差する帯と帯の隙間はほとんど空間が入る余地がない。とは言え、ありえるので若干面がゆがみ、立体となりえるのか。
 この点すでに矛盾が出てきた。そこで、次回はフォルメン線描をより単純化してこの課題を掘り下げてみたいと思う。


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