1/04/2011

多軸体(Polyaxes)によるドームパーゴラⅡ

昨年秋制作したドームパーゴラⅡはジオデシック多軸体(Polyaxes)であった。それには丸棒の軸を用いることでコネクタなしで骨組みを接続する方法を実現した。何よりも設計は困難であったがそれなりの成果を収めた。
当面の結果は愛知県民の森で展示を行なっている。詳細は以下のサイトを参照にしていただきたい。
http://kitemin.jp/?page_id=1989
http://u-treehouse.blogspot.com/2010/10/blog-post_29.html

その制作を通して分かったことをここで書き留めておこう。
このタイプはパーゴラでも使えるが、むしろ中空状の家に向いている。比較的グリットが詰んでいるためである。先ずは球形にしてツリーハウスの骨組みに応用してみるのも良いだろう。
二番目は、まだまだパーゴラとしてはコストがかかる点が上げられる。

そのため、むしろパーゴラ向きのプロトタイプの開発をさかのぼってみようと思い立った。
すでに8年前に制作したパーゴラⅠのリメイク版を行なってみようと思っているのである。
ドームパーゴラの模型を使って組立を検討する、2003年

Cチャンネル鋼で作られたコネクタ、2003年
そのパーゴラは骨組みに特注のコネクタを用いたため、それだけ高価になってしまった。一度つくったきりでお蔵入りになっていた。
その骨組みは菱形30面体、別名ケプラーの30面体、ゾーン幾何学で言うところのゾーン30面体(以下Zohn30という)を核模型として成り立っている。
そのためこの手の基本形は設計が容易で設計変更や形態の変容も容易だ。加えてゾーンシステムの性質である垂直軸が使えるので他の構造物との兼ね合いも容易となる。
組立風景、北側より、2003年

完成風景、南側より、2003年



ただ、コネクタの問題だけを何とかしたかった。新たな素材で安価にコネクタを作るビジョンは浮かばない。
なるべく構成材料を少なくすべきだ。材に切り込みを入れて継ぎ手にすることを今年になってから探り始めた。

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